ざくおの語り賢者ブログ

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明日から使えるコンマイ語講座① 「死者蘇生に神の通告!? 〜ルールによる特殊召喚と効果による特殊召喚、召喚無効〜」

 

「《死者蘇生》発動!対象は《青眼の白龍》!」

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「じゃあその特殊召喚を《神の通告》で無効!」

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遊戯王やったことある人は誰もが見たことあるだろうこの光景。

しかし実はこれ、ルール上不可能なことをやっているんです。

今回は「ルールによる特殊召喚と発動した効果による特殊召喚、召喚無効」について解説します。

(一部公式の回答が見つからなかったor存在しなかった部分を筆者なりの解釈でまとめている部分がございます。

ご了承ください)

 

1.ルールによる特殊召喚と発動した効果による特殊召喚

特殊召喚を無効にする」効果が発動できるかどうかの見分け方は、無効にしたいモンスターがどうやって召喚されているかで決まります。

 

遊戯王には大きく分けて2つ、発動した効果による特殊召喚方法とルールによる特殊召喚方法が存在します。

 

例えば《死者蘇生》はカードを発動し、その効果処理として墓地のモンスターを特殊召喚しますね。
同じように《太古の白石》の①の効果もエンドフェイズに効果の発動を宣言し、その効果処理でデッキから特殊召喚します。

 

一方で、チューナー+非チューナーを組み合わせるS召喚や同じレベルのモンスターを重ねて特殊召喚するX召喚は『ルールで定義された特殊召喚方法』です。

この分類は《神の警告》のテキストをよく読んでいただくとわかるかと思いますが、『(特殊召喚そのものを無効にできない)特殊召喚する効果(効果による特殊召喚)』と『(特殊召喚そのものを無効にできる)ルールによる特殊召喚』が存在していることを意味します。

 

ここで、この分類方法をややこしくさせるのが「召喚ルールテキスト」です。

カード一枚一枚の特殊召喚する方法を定義してルールブックに書くことは不可能なので、それぞれのカードの効果テキスト欄に(特殊)召喚する条件(ルール)を記述してあるカードがあります。

例えば《青眼の亜白龍》は「手札の《青眼の白龍》を相手に見せることでこのカードを特殊召喚できるよ!」っていうルールが存在していて、それが効果テキスト欄に書いてあるということです。
ですから《青眼の亜白龍》を特殊召喚するのは「ルールによる特殊召喚」に分類できるわけです。

 

はぁ、わけわからん。

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概念的な話をしても分からない人にはわからんと思うので、見分け方だけでも覚えてください。
「(条件を満たした時)に特殊召喚できる。」と書いてあるのは『召喚ルールテキスト』、「(条件やコスト)の時(場合)に発動できる(する)。このカードを特殊召喚する。」と書いてあるのは『特殊召喚する効果』です。

最近のカードは親切なのですぐに見分けがつくのですが昔のカードになると「召喚ルールテキスト」なのか「召喚する効果」なのかが分かりにくい場合があります。
そういった場合はWikiで調べたりOCG事務局に問い合わせる、大会中ならばジャッジを読んで確認してもらいましょう。

「別にルールに詳しくなりたいわけじゃないわ」って人は『効果による特殊召喚は無効にできなくてルールによる特殊召喚は無効にできる』ということだけ覚えておけばオッケーです。

以下は『どうして効果による特殊召喚は無効にできないのか』について解説します。

 

2.召喚無効って?

召喚方法が大きく分けると二つあることはなーんとなくわかってもらえたかなと思います。

では次に召喚無効というものについて解説します。

特殊召喚というものには実は何段階かプロセスがあって、召喚無効カードを発動できるタイミングというのは決まっています。

プレイヤーが何かしらのアクションを起こせるタイミングは2つ存在していて、「召喚(宣言)時」のタイミングと「召喚成功時」のタイミングです。

そして召喚無効カードは「召喚(宣言)時」にしか撃つことができません。

 

仮面ライダーで例えると『変身中』のタイミングと『変身後』のタイミングです。

召喚無効とは『変身を邪魔する』カードなので、変身し終わってしまった場合にはそもそも効かないというわけです。

 

では何故『効果による特殊召喚』は無効にできないのでしょうか。

 

 

3.効果による特殊召喚を召喚無効で無効にできない理由

ここまで
・効果による特殊召喚とルールによる特殊召喚が存在する
・召喚無効は召喚成功時より前のタイミングでしか発動できない
ということを解説しました。

 

ではなぜ『発動した効果による特殊召喚』は無効にできないのか。

 

それは『発動した効果による特殊召喚』は『召喚(宣言)時』のタイミングでカード(の効果)を発動する権利が与えられないからです。

 

言い換えると『特殊召喚する効果』の処理は『特殊召喚するまでが一連の処理である』ということです。

 

もちろん遊戯王の基礎ルールとして効果の処理中にカードや効果の発動はできませんから、『召喚(宣言)時』に召喚無効カードを発動することはできません。
『効果による特殊召喚』を行なった場合に次にプレイヤーにプレイの権利が回ってくるのは『召喚成功時』のタイミングになるのです。

 

これが『効果による特殊召喚に召喚無効を発動できない』ということです。

《死者蘇生》で《青眼の白龍》を特殊召喚した場合にはそもそも《神の通告》は発動ができないということですね。

 

4.でもやっぱりややこしい!特殊裁定

では同じように召喚する効果も無効にできないでしょうか?

例えば前環境でよく見る機会があったであろう《真竜皇の復活》。

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このカードの②の効果は相手メインフェイズにアドバンス召喚を行うという効果。

この効果でアドバンス召喚されたモンスターに《昇天の角笛》は発動できるでしょうか。

 

実はこれは発動できるらしいです。

 

なぜ発動できるのか、特殊召喚効果となにが違うのか等は公式からの回答は見つかりませんでしたが、自分の中での解釈は以下の通り。

 

そもそもこれは『召喚する効果』なのではなく、『本来ないはずの2回目の召喚権や相手ターン中の召喚権を特別に行使する、ルールに干渉する効果』ではないかと思います。

「召喚する権利をやるから召喚してもいいぞ」という効果なので召喚成功するかどうかは処理のうちに含まれていないのではないかなと。

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ちなみに《サイクロン》の発動に対して《真竜皇の復活》の②の効果を発動し、アドバンス召喚を行なった場合にはそのアドバンス召喚に対して召喚無効は発動できないという回答をいただきました。

 

これはアドバンス召喚した後、《サイクロン》の処理が入るため召喚(宣言)時に発動できないということだと思います。

 

理由は定かではありませんが、召喚する効果は召喚成功するまでが一連の処理でないことは確かなようです。

 

長ったらしい文字ばかりの記事となってしまいましたが、皆さんに正しいルールを理解していただけたなら幸いです。